tolsetの中に入っている開発ツールの説明
目次
- make : 標準的な GNU make
- cc1 : gcc3.2をベースに作られたCコンパイラ
- nask : コンパイラの下請けができればそれで十分だろうという発想のもとに作られたNASM風アセンブラ
- edimg : 主にmakeから使うためのディスクイメージ操作ツール
- obj2bim : 汎用でシンプルなリンカ
- bim2hrb : .hrb生成ツール
- bin2obj : データファイルを.objファイル化
- makefont : 半角フォントデータ生成ツール
- gas2nask : cc1が出力した.gasファイルを.nas形式に変換
- sjisconv : シフトJISコードなどのマルチバイト文字を含むソースをコンパイルできるようにするためのツール
なぜtolsetはVCやMASMやGCCやGASやNASMじゃないの?
- 次のいずれかの理由によります。
- それらの一般的なツールは、Windows/Linuxに特化されすぎて、ほかのOSやアプリの開発用に転用するためにはいろいろ面倒があるから。
- フリーではないのでCDにおまけで入れることができず、そうなると読者が使うコンパイラのバージョンが特定できなくて、本文の説明が困難になるから。
- コンパイラが大きくて、ハードディスクのムダだから。
- 生成されるコードの質が悪いから。
- 30日でOSを作ることを目標にしているので、開発ツールで悩んだり苦労したりしている暇はありません。そのため一般的なものは使わずに(一般的なものはOS開発用ではないので、いろいろオプションつけないと使えない)、OSASKで使われているものを使いました。
- 独自ツールとはいってもオープンソースなのでサポートがなくて苦労する心配は基本的にありません。どれも小さなツールばかりですので、むしろマイナーな環境へも自力で移植できちゃいます。
- 世の中には「アンチ独自ツール」な人もいますが、なぜ独自ツールが嫌いなのか考えてみるといいかもしれません。一般的なツールを苦労して使うよりも、簡単なツールを自作して使うほうがすぐにできちゃう上にうまくできることってよくありますよ(つまり筆者作のツールを無理に使いなさいといっているのではなく、嫌ならこれを機に自作してみたらいいと思いますよ、と言っている。もちろん一般的なツールで苦労したいのならそれも楽しいでしょう)。
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